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Pandora FMS のコンソールを日本語にするには
ウェブコンソールにて、「Administration」→「Setup」を選択し、”Language code for Pandora” で “日本語” を選択すると、コンソール全体が日本語になります。
各国語対応は、gettext の仕組みが利用されています。 バージョン 3.1 以降では完全に日本語対応が完了したファイルがデフォルトで組み込まれていますが、最新の日本語ファイルは、
https://translations.launchpad.net/pandora-fms
よりダウンロードすることができます。 (Pandora FMS のバージョンごとにファイルがあります)
ここからダウンロードした .po ファイルを Pandora FMS コンソールに反映させるには、以下の手順を実行します。
- ダウンロードしたファイルを ja.po という名前にリネームする
- 次のコマンドで、ja.mo ファイルを生成する
msgfmt -o ja.mo ja.po
- ja.po および ja.mo ファイルを pandora_console/include/languages ディレクトリにコピーする
日本語環境で使う場合に最低限しておきたい設定
まず、日本で利用するうえでの設定必須項目がタイムゾーンです。Pandora FMS コンソールのタイムゾーン設定は、OS のそれの設定ではなく、php の設定に依存していますので注意してください。Pandora FMS 6.0 からは初回のインストール直後にタイムゾーンを設定する画面が表示されますので、日本であれば Asia(アジア)/Tokyo を選択してください。
6.0より前のバージョンや、後から設定する場合は以下の手順で実施します。
- ウェブコンソールにて、「セットアップ」→「セットアップ」→「基本設定」を選択
- タイムゾーンに、Asia(アジア)/Tokyo を設定
次に、日時表示を日本人がなじみのある形式にしておくと良いでしょう。(必須ではありませんが、デフォルトではヨーロッパで良く使われる表記になっていますので、変更した方が分かりやすいです。) この設定は次の手順で実施します。
- ウェブコンソールにて、「セットアップ」→「セットアップ」→「画面設定」を選択
- 日時フォーマットに、Y/m/d H:i:s を設定
MySQL 8.0 の利用
デフォルトの認証プラグインが caching_sha2_password となっているため、そのままでは php からの DB 接続ができません。(インストーラで pandora ユーザが DB 上に作成されますが、Pandora コンソールから接続できないユーザになってしまいます。)
そのため、Pandora FMS をインストールする前に認証方法を mysql_native_password に設定変更する必要があります。それには、my.cnf で以下を設定し、mysqld プロセスを再起動します。
default_authentication_plugin = mysql_native_password
RedHat Enterprise Linux / CentOS 5.x へのインストール
日本でよく使われきた Linux ディストリビューションですが、RHEL/CentOS 5.x への Pandora FMS のインストールには、いくつかの問題があります。
RHEL/CentOS を利用の場合は、RHEL/CentOS 6 以上の利用を強くお勧めします。最新の Pandora FMS 7.0NG で公式サポートされているディストリビューションは、RHEL/CentOS 7 および 8 です。
php のバージョンに関して
RHEL / CentOS 5.x のデフォルトの php パッケージは、php 5.1 であるのに対し、Pandora FMS コンソールはバージョン 7.0NG728 までは php 5.2 以上を要求します。バージョン7.0NG729 以降は php7.2 以上を要求します。
したがって、RHEL /CentOS へ Pandora FMS コンソールをインストールする場合は、php をソースからインストールするか、新しいバージョンの php パッケージをインストールする必要があります。
イベントにおける日本語文字化けに関して
RHEL/CentOS 5.x へ Pandora FMS コンソールをインストールした場合、日本語のエージェント名やモジュール名を登録していると、イベント表示が文字化けすることがあります。 これは、RHEL/CentOS 5.x に付属の perl モジュール、DBD::mysql のバージョンが古いことに起因します。
日本語のエージェント名やモジュール名を利用する場合は、DBD::mysql を 4.004 以降にバージョンアップしてください。なお、rpm パッケージは提供されていませんので、ソースからビルドする必要があります。
日本語を含むアラートメールを送るには
Pandora FMS 4.0 以降では、「アラート管理」->「コマンド」に定義されている eMail コマンドがデフォルトで日本語メール送信に対応しています。(文字コードは UTF-8 になります)
Pandora FMS 3.2.1 以前の eMail コマンドは、日本語のエンコーディングに対応していません。
旧バージョンで日本語を含むアラートメールを送信したい場合や、最新バージョンでも UTF-8 以外の文字コード(JIS等)でメールを送信したい場合は、メール送信用のスクリプトを別途用意して、それをコマンド登録する必要があります。
以下に設定例(手順)を示します。
1. コマンド登録
「アラート管理」->「コマンド」にて、「作成」をクリックし、以下の設定をします。
- 名前: コマンドの任意の名称を設定します。
- コマンド: 以下を設定します。
適当なパス/mail-alert.sh "_field1_" "_field2_"
- 説明: 任意の説明を入力します。
2. スクリプトの作成
上記 1. で “コマンド” に設定した(パスおよび)ファイル名で、メール送信スクリプトを用意します。
例えば、次のようなスクリプトです。
#!/bin/sh TMPFILE="/tmp/mail-alert.tmp.$" MAILFROM="root@domain" ←発信元アドレスを設定します SENDMAIL="/usr/sbin/sendmail" ←sendmail のパスを設定します echo "To: $1" > $TMPFILE echo "From: $MAILFROM" >> $TMPFILE echo "Subject: Pandora FMS alert" >> $TMPFILE echo "Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP" >> $TMPFILE echo "Content-Transfer-Encoding: 7bit" >> $TMPFILE echo "" >> $TMPFILE echo $2 | nkf -j >> $TMPFILE cat $TMPFILE | $SENDMAIL -t rm $TMPFILE
このスクリプトは、”フィールド1″ に設定された内容を送信先アドレス、”フィールド2″ に設定された内容を本文として送信します。 もちろん、コマンド登録にて、_field1_、_field2_ 以外のマクロを渡す設定をして、コマンド側でそれらの値を受け取るようにもできますので、適当にカスタマイズしてみてください。
Pandora FMS 5.1SP1 / SP2 / SP3 の CentOS アプライアンス CD の言語設定で日本語が表示されない問題の調整
5.1SP1 / SP2 のアプライアンス CD でインストールした場合、データベースの文字コード設定が不十分なため、言語設定で日本語(マルチバイト文字の言語)が正しく表示されません。
この問題を解決するには、/etc/my.cnf の [mysqld] の下に以下の設定を追加し、mysql を再起動してください。
character-set-server=utf8 skip-character-set-client-handshake
Pandora FMS 5.1SP3 でコンソールのメニューが一部日本語表示されない問題の調整
Pandora FMS 5.1SP3 のパッケージでは、コンソール表示を日本語に設定しても一部のメニューが日本語で表示されない問題があります。 これは、日本語訳のファイルが中途半端な状態のものになってしまっているためです。
以下から ja.po および ja.mo ファイルをダウンロードし、
https://github.com/pandorafms/pandorafms/tree/pandora_5.1/pandora_console/include/languages
次のディレクトリにダウンロードしたファイルをコピーすると解決します。
インストールディレクトリ/pandora_console/include/languages